手紙


樋口了一さんの「手紙~親愛なる子供たちへ~」

私の伯父にCDと本をプレゼントした。以前、伯父がこの「手紙」の歌詞についてウルウルとしながら私に語っていたから、伯父の退職祝いをした今日この機会にとプレゼントした。

私も、この「手紙」の歌詞をじっくりと読み、感動した。

手紙~親愛なる子供たちへ~

年老いた私が ある日  今までの私と違っていたとしても
どうかそのまま私の事を理解して欲しい

私が服の上に食べ物をこぼしても  靴ひもを結び忘れても
あなたに色んなことを教えたように見守って欲しい

あなたと話す時 同じ話を何度も何度も繰り返しても
その結末をどうかさえぎらずにうなずいて欲しい

あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は
いつも同じでも私の心を平和にしてくれた

悲しい事ではないんだ  消え去ってゆくように見える私の心へと
励ましのまなざしを向けて欲しい

楽しいひと時に 私が思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのをいやがるときには思い出して欲しい

あなたを追い回し 何度も着替えさせたり 様々な理由をつけて
いやがるあなたとお風呂に入った 懐かしい日のことを

悲しいことではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい

いずれ歯も弱り 飲み込む事さえも出来なくなるかもしれない
足も衰えて立ち上がることすら出来なくなったら

あなたが か弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい

私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい

あなたを抱きしめる力がないのをしるのはつらい事だけど
私を理解して支えてくれる心だけを持っていて欲しい

きっとそれだけでそれだけで 私には勇気がわいてくるのです

あなたの人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように
私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい

あなたが生まれてくれたことで私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変らぬ愛を持って笑顔で答えたい

私の子供たちへ
愛する子供たちへ
  

樋口了一「手紙~親愛なる子供たちへ~」より

生から死へと、一つの人生を歩ませてもらうことに心からの喜びとありがたさを感じる。
子供から大人になり、大人からまた子供に戻るような気がする。親子はいつ何時も、支え合う心を持ち続けているんだ。

私達が生まれたことで喜んでくれた事、記憶にも残らないくらい幼い頃の自分に親がしてくれたこと、今度は私達が愛を持ちながらしてあげられる事を一つ一つ・・・。

親から頂いたこの体、親の体が弱ったなら、もっと丈夫な杖になりたい。

 

子供を想う親の気持ちがどれくらい深いのかは自分が子供を持たなければ分からないこともあるけれど、今この歌詞に出逢えて本当によかった。

本当に良かった。

ありがとうございます。